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ゲンテン【2】

 

 

【ゲンテン2】ついにメジャーデビューへ

 

清「YEELがみんなに受け入れられて。これはやっぱいけたなって感覚は?
小「メジャーデビューってこんなにすごいんだっていう。ぼくらCDとかデモテープも手売りで売ってて、そんときでもすごいすごい言われたんやけど、メジャーデビューしたシングルが25万枚くらい売れたのかな。それがね、ちょっと怖くなったのが、誰が聞いてんねやろ?って」
清「顔が見えないっていう?」
小「そうそうそう。手渡しして買ってくれた人じゃないから、誰が聞いてんのかわからん、その暖簾に腕押し感がすごくて、嬉しい反面、どうなっていくんやろ?っていう」

 

その後も次々とヒット曲を生み出すコブクロ


そして、ついに黒田のために作った「桜」が大ヒット


堺のストリートミュージシャンから
ついに夢だった武道館へ

 

名曲はどのようにして生まれてくるのか?

 

清「まずはメロディからできるのかな?」
小「いやぼくは基本からが多い。で、できるだけ詞を読んだイントネーションと、メロディのイントネーションを一緒にしたいっていうのがあって。そうするとしゃべってるみたいに聞こえてくる。だから、しゃべればいい。」
清「そうやってコブクロの曲をカラオケで歌ったら上手く聞こえるのかな?」
小「無理ですね
(笑)


清「やっぱり小渕くんにはギターなんだ」
小「ギターが大好き。やっぱり弾き出したのが小学校終わりから中学校くらいで、そんなに派手じゃないというかおとなしい性格で、内気で、でもギター好きでずっと弾いてたら、いろんな人に会わせてくれる人が出てきて。たとえば先輩でも「小渕くんギター上手いから、今日あそこの公民館来てくれへん?」とか」
清「この一本がいろんないろんなことを広めてくれた?」
小「自分一人では行けなかったところに、ほんとロケットみたいにどんどんどんどん連れて行ってくれた記憶があるので。ほんと離せない。」
清「初めて弾いた曲は?」
小「「酒は涙か溜息か」っていう古賀政男さんの。お父さんが弾いてるのを、見よう見まねで(笑)」
実際に披露。
清「一番カバーしたのは誰の曲?」
小「BOØWY、かな?」
BOØWYの曲も披露。

 

清「そして、「蕾」。これは小渕くんにとっても大事な曲なんですよね。」
小「うん。そうですね。母のことを歌ってるってこともありますけど。やっぱり自分の見た18歳の時の記憶。母が亡くなっていく瞬間。いま命が消える瞬間をやっぱり目の当たりにして、ぼくも歌好きやし、母もすごい歌好きで、日本一の民謡歌手みたいな時期もあって。それで武道館とかもオファーがきて。大会があるから小渕さんのお母さんもきてくださいって。でも「行かない」って言ったときがあって。「お金がないんだよ、健太郎」って言われて。東京に行く飛行機代がないから今回お母さんは行かんよって。なんかもう苦しくて。だから、いまオレは歌ってるんかなって思う日もきてね。代わりにじゃないけど、でもかあちゃんの代わりに歌えてるんだったらいつでも歌うし。頭の「涙こぼしても 汗にまみれた笑顔の中じゃ 誰も気付いてはくれない だから あなたの涙をぼくは知らない」ってのは、ほんとにかあちゃんが働きもんで、毎日のように二つ三つ仕事掛け持ちしてバタバタしてるかあちゃん見てて、汗なのか涙なのか、まあ例えですけど、子供の時見たらわからなかったんだろうな。あれは泣いてたのかなあ。」

小「あんだけ働いてオレと二つ上の姉を育てた人。あの人が音楽好きだったから、自分も音楽やってると思うので、ゆっくりゆっくり記憶をたどって書いたなあ。」

 

続く ⇨